アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示 アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示

ORIX HOTELS & RESORTS/

アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる
本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示

~11月から直営の全旅館・ホテルで一斉に展示~

オリックス・ホテルマネジメント株式会社(本社:東京都港区、社長:似内 隆晃)は、全国で展開する直営※1の旅館・ホテルおよび研修施設において、地域の産業などから生まれた、本来は捨てられてしまう素材や端材を活用してアート作品を制作し、2025年11月より各施設で展示しますのでお知らせします。
アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
制作したアート作品(クロスホテル大阪)
アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
使用する地域素材(大阪欄間の端材)
当社は2024年3月、「持続可能な観光※2」につながる体験を提供するプロジェクト「つなぐはぐくむツーリズム※3(以下、当プロジェクト)」を始動しました。当プロジェクトでは、SDGsの中で観光と特に関わりの深い「働きがいも経済成長も」「つくる責任、つかう責任」「海の豊かさを守ろう」の3つの目標に関連した体験を、毎年、全国の運営施設で提供しています。初年度の2024年は、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」に焦点を当てた企画を実施しました。
2年目となる今年は、目標12「つくる責任、つかう責任」の達成に向けた取り組みとして、「Make a circle!(メイク ア サークル)」をコンセプトに、地域の産業や工芸の過程で副次的に生じる素材や端材など、再利用可能な地域資源を用いたアート作品を制作しました。各施設の担当者が、素材の調査・選定を行い、地域の方々やアーティストの協力を得ながら、その土地ならではの魅力や文化を表現するアート作品を完成させています。作品は、11月より、各施設のロビーなどに展示します。アート作品を通して、地域の産業や工芸の魅力、その背景にあるストーリーをお伝えするとともに、資源の循環利用やサステナブルな未来について考える機会を提供します。
当社は、「環境へのおもいやり」「心地のよい滞在」「地域との共生」「働きがいのある職場づくり」「公正な事業活動」の5つの重点テーマに沿って、サステナビリティ活動を推進しています※4。今後も地域の方々と連携・協力しながら、持続可能な観光と地域社会の発展に貢献してまいります。
※1 オリックス・ホテルマネジメントが業務支援する施設を含む。
※2 訪問客、業界、環境および訪問客を受け入れるコミュニティーのニーズに対応しつつ、現在および将来の経済、社会、環境への影響を十分に考慮する観光を指します(引用:世界観光機関アジア太平洋地域事務所公式サイト
※3 2024年3月15日付リリース:直営の旅館・ホテル、研修施設全22施設対象「つなぐはぐくむツーリズム」プロジェクトを始動
※4 2025年4月15日付リリース:サステナビリティ推進テーマを新たに設定
<報道関係者からのお問い合わせ先>
オリックス株式会社 グループ広報・渉外部 TEL:03-3435-3167

1.「つなぐはぐくむツーリズム」2025年の取り組み「Make a circle!(メイク ア サークル)」概要

アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
2025年のコンセプト「Make a circle!」キービジュアル

2024年3月に始動した「つなぐはぐくむツーリズム」プロジェクトの2年目の取り組みとして、SDGs目標の12「つくる責任、つかう責任」に焦点を当てた企画を実施します。
産業や文化の発展により、私たちの暮らしは便利で豊かになる一方で、国内で発生する一般廃棄物(家庭ごみなど)は、年間約3,900万トンにのぼり、東京ドーム約105杯分に相当するといわれています※5。
当社は、これらの問題について考えるきっかけを提供したいとの思いから、今回、「Make a circle!」をコンセプトに掲げ、運営施設がある地域の産業や工芸などから発生する、未利用素材や副産物を活用したアート作品を制作しました。アートに使用する素材は、各施設の担当者が地域の産業や自然の中から、本来は捨てられるであろうものを選定し、地域の方の協力を得て提供を受けました。選ばれた素材は、株式会社ACTA PLUS(本社:山口県周南市、社長:橋本 季和子)協力のもと、その地域性や文化を表現するアート作品へと再生されます。
作品は11月より、当社が全国で直営および業務支援する全20施設(旅館・ホテル、研修施設)のロビーなどで展示します。アートを通して、その土地の地域産業や工芸の魅力・背景への理解を深めていただくとともに、資源循環や環境課題への関心を高める機会を提供します。

展示するアート作品例

①クロスホテル大阪(大阪府)

アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
使用する地域素材(泉州南部織の端切れ)
「買い物」「観光」「食」のイメージが強い大阪ですが、大阪には全国に誇る多くの伝統工芸品が存在します。今回展示する作品は、「大阪泉州桐箪笥(たんす)」「大阪欄間(らんま)」「泉州南部織」の製造過程で生じた端材を活用し、高さ約2mのインスタレーションを制作しました。長年にわたり大阪の文化と産業を支えてきた工芸の魅力を、作品を通してサステナブルな視点からお伝えします。

②黒部・宇奈月温泉 やまのは(富山県)

黒部・宇奈月温泉 やまのはの目の前を流れる黒部川や富山湾沿岸では、流木の発生やウニの異常繁殖といった自然環境に関わる課題が見られます。黒部川では雪解けや豪雨により毎年大量の流木が発生し、ダムや周辺施設への悪影響を防ぐため、国土交通省 北陸地方整備局 黒部河川事務所によって管理・回収が行われています。また、富山湾では、海流の変化などによりウニが過剰に繁殖し、生態系に深刻な影響を与えています。今回の企画では、河川や海域の環境管理の過程で回収された流木やウニ殻などの自然素材を活用し、アート作品を制作しました。
アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
黒部川の流木
アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
駆除ウニを採取する様子
アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
展示アート作品(制作:荻氏)

③別府温泉 杉乃井ホテル(大分県)

2024年に創立80周年を迎えた別府温泉 杉乃井ホテルでは、2019年から開始した大規模リニューアル工事に伴い閉館した、客室棟「中館(63室)」「本館(369室)」で長年使用されてきた備品の一部を新たな素材として再活用し、アート作品を制作しました。1959年に開業した「中館」、1971年に開業した「本館」で使われてきた備品を活用することで、ホテルの歴史や温泉旅館文化、そして地域とのつながりを表現します。アート作品には、げたや釜めしのふた、民芸風こんろの木枠など、主に木製品を中心とした素材を採用しました。これらは、およそ50年から60年にわたり館内で使用されてきたものであり、その経年の質感を生かすことで、新たなアート作品へ仕立てています。
アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
客室で使用された下駄
アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
閉館した客室棟
アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
展示アート作品イメージ(制作:加治 聖哉氏)

対象施設とアート作品に使用する素材について

施設名 使用する地域素材 素材提供・協力先
箱根・強羅 佳ら久 旧街道観光体験用の足半/真鶴町の本小松石 株式会社甘酒茶屋/有限会社海野石材店
熱海・伊豆山 佳ら久 伊豆山神社の御神木「梛(なぎ)」の落ち葉/熱海港の漁具 伊豆山神社/釣り船 静丸
箱根・芦ノ湖 はなをり 箱根近辺の山の材木端材 有限会社芹沢育恵商店
函館・湯の川温泉 ホテル万惣 道南杉・カラマツの端材 株式会社ハルキ
会津・東山温泉 御宿 東鳳 規格外の会津慶山焼 株式会社やま陶
黒部・宇奈月温泉 やまのは 富山湾で駆除されたウニの殻/
黒部川の流木
泊漁業協同組合・一般社団法人GREENspearfishers/
国土交通省 北陸地方整備局 黒部河川事務所
クロスホテル札幌 札幌軟石粉/
工房端材
Liaison/
札幌芸術の森
クロスホテル京都 京鹿の子絞り糸 アンドウ株式会社
クロスホテル大阪 大阪欄間の端材/
大阪泉州桐箪笥の端材/
泉州南部織の端切れ
木下らんま店/
株式会社田中家具製作所/
藤原織布有限会社
クロスライフ博多天神 博多織の端材・織り機部品 井上絹織株式会社
クロスライフ博多柳橋 博多織の端材 井上絹織株式会社
別府温泉 杉乃井ホテル 閉館した本館・中館で使用していた備品 自施設(別府温泉 杉乃井ホテル)
ホテル ユニバーサル ポート 大阪太鼓の皮 田端太鼓工芸株式会社
ホテル ユニバーサル ポート ヴィータ 大阪太鼓の皮 田端太鼓工芸株式会社
ホテルJALシティ羽田 東京 大田区老舗畳屋の畳端材 有限会社柳井畳店
ホテルJALシティ羽田 東京 ウエスト ウイング 大田区老舗畳屋の畳端材 有限会社柳井畳店
下関春帆楼本店 ふぐの尾鰭 自施設(下関春帆楼本店)
セミナーハウス クロス・ウェーブ船橋 船橋市内農家の鍬(すき)・鋤(くわ)・三番瀬の海苔養殖の網・すのこ 船橋市内農家 永田泰秀氏(鍬・鋤提供)
セミナーハウス クロス・ウェーブ幕張 千葉県産の落花生の殻 千葉県内農家 土屋和幸氏
セミナーハウス クロス・ウェーブ梅田 道具屋筋の業務用厨房機器・食器 千日前道具屋筋商店街振興組合(株式会社千田・有限会社柴田金物・株式会社川西厨房本店・千田硝子食器株式会社)

展示期間

2025年11月1日(土)~
※ クロスライフ博多天神は11月8日(土)に展示開始します。
※ 展示終了日は、施設により異なりますので、詳細は各施設にお問合せください。2025年11月30日(日)までは共通のキャンペーン期間として、対象の全施設にて展示を行います。

企画・制作協力:ACTA PLUS 概要

アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
「持続可能の正論を、憧れに。」のキャッチフレーズを掲げ、環境に良いことや持続可能性を取り入れることが“憧れ”になる社会を目指す事業を展開しています。主に「アート制作販売事業」と「企業向け企画事業」を行い、現在公募展などをきっかけにした約500名のアーティストとのネットワークを保有しています。
・ACTA PLUS公式ウェブサイト:https://acta-plus.com/

<ACTA PLUS 共同代表のコメント>

アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
橋本季和子(共同代表・代表取締役、写真左)、吉本龍太郎(共同代表・取締役、写真右)
本来は捨てられるはずの素材をアートに変えることは、見過ごされてきた素材を起点に社会に問いを投げかけ、価値ある存在へと昇華させる行為です。今回の取り組みは、オリックス・ホテルマネジメントさまのお取り組み「つなぐはぐくむツーリズム」と響き合い、旅先での出会いを通じてサステナブルな観光の未来をさらに加速させる挑戦だと感じています。参加した国内外21名のアーティストのクリエーションから伝わる感性や創造性によって、サステナビリティが観光にさらなる可能性を生み、その地に訪れる人だけでなく地域に対しても共感の連鎖を広げる機会となれること期待しています。

<「つなぐはぐくむツーリズム」概要>

アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
「つなぐはぐくむツーリズム」プロジェクトロゴ
持続可能な観光(サステナブル・ツーリズム)が注目されるなか、地域の観光や当社施設での滞在を通して、「サステナブルな観光」につながるアクションを楽しみながら体験していただくプロジェクトです。SDGsの中で特に観光が主要テーマとされている「働きがいも経済成長も」「つくる責任、つかう責任」「海の豊かさを守ろう」の3つの目標に関連した体験を、年に一度、当社の直営および業務支援の旅館・ホテル、研修施設にて提供しています。
初年度の2024年は、「SAVE THE SEA」をテーマとして、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」に焦点を当て、海洋プラスチックごみのアップサイクル品の展示など、5つの体験を提供しました。
旅先での体験で得た“気づき”が、普段の生活の意識や行動に少しでも変化を与えられるようなインパクトになることを目指しています。
・プロジェクトページ:https://www.orixhotelsandresorts.com/feature/166204/

2.オリックス・ホテルマネジメントのサステナビリティの取り組みについて

オリックス・ホテルマネジメントは、「環境へのおもいやり」「心地のよい滞在」「地域との共生」「働きがいのある職場づくり」「公正な事業活動」の5つの重点テーマに沿って、サステナビリティ活動を推進しています。「地域との共生」では、運営施設のある地域の観光の活性化を目的として、2021年5月に「地域共創プロジェクト」を開始しました。地域の企業や自治体などと連携し、地域の新しい魅力や体験を、運営施設を通してお届けしています。

<地域共創の取り組み>

アートを通して旅行先の産業とSDGsに触れる本来は捨てられてしまう「地域のもの」をアートに再生し展示
2021年5月に「地域共創プロジェクト」を開始し、これまで地域の企業や自治体との連携、オリックスグループのリソースの活用などにより、新たな観光資源の発掘・創出を行っています。地域の魅力を発掘・発信し、地域と施設の長期的なブランド価値向上を目指す取り組みで、対象施設で任命した地域共創担当者を中心に、地域活性化につながる地域の魅力・特色を生かしたイベントや新しい体験、最新技術を活用した観光・宿泊プランなどを企画・推進しています。

3.オリックス・ホテルマネジメント株式会社 概要

オリックス・ホテルマネジメントは、オリックスグループの運営事業を担う会社として、国内28施設の多種多様な旅館・ホテル、研修施設の運営を行っています(第三者に運営を委託している施設を含む)。運営する施設のうち14施設は、事業ブランド「ORIX HOTELS & RESORTS」の施設として、「また行きたい、と思っていただける場所。」をブランドコンセプトに、お越しいただく皆さまのさまざまなライフステージに合わせた体験をお届けしています。また、水族館やふぐ料理店の業務支援も行っています。
所在地 東京都港区浜松町2-3-1
設立 1997年1月(ブルーウェーブ株式会社から2020年4月1日に社名変更)
代表者 似内 隆晃
事業内容 旅館・ホテル・研修施設等の施設運営
株主構成 オリックス不動産株式会社(100%)
ウェブサイト https://www.orix-realestate.co.jp/hotelmanagement/
ORIX HOTELS & RESORTS公式ウェブサイト https://www.orixhotelsandresorts.com/
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